「プロパー融資って金利が高いよね。。。」などと感じることもあるのかもしれませんが、
「プロパー融資を受けられる機会があるなら受けておくべき。」だといえます。
プロパー融資は金利が高いと感じる。。。
「銀行から融資を受ける際にはなるべく金利の支払いを低くしたい。」
といったことも考えるものでしょう。
たしかに、金利負担が低ければ「浮いた金利分を他の支出に回せる。」といったこともあるものです。
それこそ「TIBOR+スプレッドだからプロパー融資はたまらない。。。」といった事業者もいるものでしょう。
ただ「TIBOR(タイボー)。」などではなく、
それほどプロパー融資を受けた経験がない会社の場合には、このようなことを感じるのかもしれません。
「プロパーって、マルホよりも金利が高くね。。。」と。
さらには「だったらマルホでいいじゃん。。。」などといった考えとともに。
とはいっても、プロパー融資のメリットは金利だけではないといえます。
プロパー融資は「金利が高いから嫌だ。」はダメな理由
それでは、プロパー融資の金利面だけを確認して、
「プロパー融資は金利が高いから嫌だ。」などと感じてはいけない理由を挙げていきます。
プロパー融資は銀行員が本気で対応をしてくれるから
銀行員にとって融資が行いやすい融資形態といえば「信用保証協会を担保とした融資。」だといえるでしょう。
「なぜ、信用保証協会付き融資は銀行員にとって取り組みやすいのか。」
といえば「融資稟議書をわざわざ本部に送る必要がない(場合が多い)から。」です。
担当の銀行員が融資稟議書を作成する際には「支店長決裁と本部決裁。」というように、
「銀行のどの上層部までハンコを貰わなければならないのか。」というものが異なるものだといえます。
そして「銀行の支店では支店長が絶大な権限を持っている。」
といっても多くの場合、支店長はその支店に所属している銀行員の味方をしてくれるものです。
なので、融資稟議書も日々のミーティングなどで、
「その案件はやめなさい。」
などと否定的な助言を受けていなければ「支店長決裁の融資は稟議書を書く前に通る可能性が決まっている。」ともいえます。
ただ「本部決裁」となる融資は、
「用意する書類も多く、稟議書を書いたはいいけど、その結果は本部に上げてみないとわからない。」といったこともあったりするものです。
そして、プロパー融資というものは「本部決裁」になることが少なくないといえます。
そんな支店長決裁よりも手間のかかる「本部決裁」でのプロパー融資を提案するのは、
「本気でこの会社を支援したい。」と担当の銀行員が考えているからになります。
だからこそ、銀行員が手間のかかる仕事をしてでも「本気で支援したい。」と考えている場合には、
「じぶんもその本気に向き合う。」といったことをしたほうがいいといえます。
また「プロパー融資を受けている。」といったことは、
他の銀行も「うちも本腰を入れてプロパー融資で支援をするか。」というように、さらなる融資取引の呼び水になりやすいといえるものです。
プロパー融資は信用保証協会の枠を使わずにすむから
中小企業にとって「信用保証協会付き融資。」は身近なものだといえるでしょう。
たしかに「信用保証協会があるから、本来は銀行融資が受けられない財務状態の会社も融資が受けられる。」といったこともあるといえます。
ただ、その信用保証協会付き融資には枠(一般無担保枠が8,000万円。条件によってはさらに別枠もある)があるものです。
そして、その枠を意識せずにいると「協会枠が一杯になってしまった。。。」ということもあったりするものでしょう。
「銀行は雨の日には傘を貸さない。」
などと言われることもありますが「雨の日でも信用保証協会付き融資であれば、融資が実行できる。」ということも銀行融資対応にはあったりするものです。
そうにも関わらず「晴れの日も雨の日も協会付き融資。」としていると、
「いつの間にか枠が埋まっていた。。。」ということもあるかもしれません。
なので、銀行員から「今回はプロパー融資で支援させてもらいたい。」といった提案を受けた際には、そのプロパー融資を受けておくべきだといえます。
業績のいい「晴れの日」にプロパー融資を受けておくと、
業績が良くない「雨の日」でも信用保証協会の枠が空いているので、融資が受けられるといったことも少なくないといえるものです。
そして、プロパー融資の金利は低いから
「うちは常にTIBOR+スプレッドで資金調達できているから。」
などといった場合ではなくても、プロパー融資の方が信用保証協会付き融資よりも実質的に金利は低かったりするものです。
なぜなら、銀行融資を受ける際には「プロパー融資の場合には金利負担だけ。」のところが、
「信用保証協会付き融資は返済金利だけではなく、信用保証料という前払いしている金利がある。」からになります。
だからこそ、プロパー融資と信用保証協会付き融資の金利をその表面的な金利だけで比較をしてはいけないといえます。
たとえば、東京信用保証協会の一般保証の場合には「融資金額や決算書の内容によるランク。」によって保証料が以下のようになっています。
すると「銀行から金利1%のプロパー融資の提案を受けたけど、協会付き融資は返済金利が0.9%だからマルホの方が得じゃん。。。」などと考えてはいけないといえます。
ひとつの例として融資金額1,500万円・無担保の場合に、
決算書の内容が良く「ランク9。」と信用保証協会の格付けとなったとしても、実質的な金利は、
というように「プロパー融資の方が金利は低いじゃん。」と気がつくことになるでしょう。
たしかに、コロナ禍という異常時には「協会付き融資の方が金利は低い(無利子も含めて)。」といったこともあったものです。
とはいっても、平時における銀行融資は「ある程度の金利負担は避けられないもの。」だといえます。
そのようななかでの資金調達では、
「結局のところプロパー融資だと、一番金利負担は低いんだなぁ。」といったことが冷静に計算するとわかるものでしょうから。
まとめ
金利面だけでなく、プロパー融資には様々なメリットがあるものだといえます。
【おわりに】
首都高もそうですけど、
「追越車線に車線変更しなければ出口に行けない。」というのは、車を運転していて怖いことのひとつだよなぁと。。。
【一日一新】
焼肉の田口