「試算表にこれがあると銀行員としては不安がなくなる。」といえるものです。
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試算表の中身を全く見ない銀行員もいるけど
「じゃあ、試算表を貰えますか。。。」といった言葉は銀行員から言われる常套句だったりもするものでしょう。
「銀行員が打ち合わせに臨んでいる理由のひとつには試算表を見たいから。」といったこともあったりするものです。
なので「いやー、うちの会社は試算表をつくっていないんだよね。。。」ともなれば銀行員は警戒したりもするものです。
「この会社は試算表が全然出てこないよなぁ。」と。
ひとつの感覚としては「年商7億円から年商20億円程度の会社は、なかなか試算表がもらえない。」といったこともあったりしたといえます。。。
そんな試算表は「渡したけど担当の銀行員は全く見ていないっぽい。。。」とも感じたりしたこともあったりするものかもしれません。
「全然、試算表の中身の話をして来ないじゃん。」とも感じるものでしょう。
たしかに「預かるだけ預かって試算表の中身を全く見ていない。」という銀行員もいたりするものです。
試算表に「これ」がないと銀行員は不安になる
決算書と比べるとエビデンスとしては弱いといえる試算表。
だからか「預かっても確認していない銀行員がいる。」といえるかもしれません。
とはいっても、銀行員を唸らせるためには「これがきちんと計上されている。」という試算表を見せていくべきです。
減価償却費
試算表を預かった銀行員が確認することのひとつには、
「あるべき経費が試算表上でもきちんと計上されているか。。。」といったことだといえます。
そのなかで最も目に付く経費が「減価償却費は月割で計上されているよね。」といった減価償却費だといえるのです。
「おっ、今期は社長が言っていた通りに調子がいいじゃん。」
と試算表を確認した直後に感じたとしても、減価償却費などの経費がなければ「経営管理ができていない会社。」などと、銀行員はその会社を見下したりもするのです。
なので「減価償却費は決算で一括計上。」といったことは避けて、試算表上にも月割りして計上していきましょう。
減価償却費がなければ、多くの銀行員は減価償却費を改めて計算して実態を掴みにいく手間が増えるといえます。
同じように「この会社は税込経理のはずなのに、消費税が月割で計上されていない。」といったことも避けていくべきです。
これらの経費が計上されていない状態での試算表を貰うと銀行員としては「あてにならない試算表」として預かったことを後悔したりもするといえます。
利益
「業績に波がある会社。」と「業績に波がない会社。」であれば、
業績に波がなく毎月黒字を出している会社の試算表のほうが、銀行員としても融資審査はやりやすいものだといえます。
「これだけ業績が安定しているんだから、だれも文句を言わないよね。」と支店のなかで堂々とその案件に取り組めるからです。
とはいっても「業績に波がある会社。」のほうが世の中には多いともいえるかもしれません。
「決算月前まで赤字だったけど、決算月で大幅な黒字を出した。」ということもあれば、
「決算月前までは黒字だったけど、決算月で大幅な赤字となった。」といったことも事業を営んでいるとあったりするものでしょう。
だからか、試算表に関しては「あくまでも参考数値。」といった姿勢で銀行員は確認していくのです。
ただ「試算表を預かるなら黒字になっている状態だとありがたい。」と銀行員は考えたりするといえます。
仮に前期の決算書が赤字だったとしても、利益が出ている試算表を預かれれば、
「今期は黒字で推移しており、今期は黒字予想。」などと融資稟議書へのコメントを附したりできるからです。
なので、試算表を渡す際には「期首からの累計損益は黒字。」といった試算表の状態で渡せるようにしていきましょう。
その際には「減価償却費を抜いておくか。。。」といったテクニックを使うのではなく、真の意味での黒字化を見せていくべきだといえます。
預金
銀行員のなかには試算表を預かる際に、
「資金繰り予定表も貰えませんか。。。」と伝えてくるひともいたりするものでしょう。
「なんで資金繰り表も欲しがるんだろう。」といえば、
銀行員というのは損益計算書だけではなく、貸借対照表も含めた資金繰りが気になっているからだといえます。
「むこう半年程度の資金繰りはどのような見通しなんだろう。」と、社長と同じ目線で担当先の資金繰りを気にしていたりもするのです。
だからか「預金の残高。」といったものも試算表を預かった際に銀行員は確認していたりするものです。
「売上が急増しているために預金残高が減っている。」
「売上が固定費を賄えないために預金残高が減っている。」
「売上が安定しているから預金残高が一定水準を上回っている。」などと、試算表の損益計算書と貸借対照表を見比べながら預金残高を探っているといえます。
そして「預金残高が一定水準を下回っている。預金残高がほとんどない。」といったことがあると警戒したりするものです。
「もしかしたら、近いうちに条件変更の対応をしなければならないのかもしれない。。。」と。
なので、預金残高を意識した試算表をつくっていきましょう。
銀行員というのは、損益計算書だけではなく貸借対照表にも目を光らせているものです。
目を光らせているというよりも「貸借対照表のほうが見ている時間は長い。」といえます。
そのようななかで「預金残高が少ない。」ともなれば警戒するものですし、
預金残高が少ないにも関わらず試算表や資金繰り予定表を作成していないと要注意だとみなすものです。
「預金残高が減りすぎる前に試算表を渡して、銀行融資を申し込んでおく。」ということも銀行融資対応には必要なことだといえます。
まとめ
見ている銀行員は試算表を多面的に確認しているものです。
【おわりに】
季節柄だからでしょうけど、最近は毎日のように確定申告の依頼がHPから来るという。
それはそれでありがたいのですが、
「特急料金990,000円です!」と特急料金のページとともに日程調整を伝えると連絡が途絶えたりと。。。
【一日一新】
ゆず庵