銀行に渡しても意味がない試算表となるので注意すべき3選

せっかく試算表を提出するなら、「使える」試算表を提出しましょう。



経営状態を把握するために月次決算は必要


日々の事業に手一杯で、

「いま儲かっているのかどうかが、全然わからない。」

ということにならないため日々経理を行い、月ごとの損益など経営状態を確認することが事業には必要です。

その経営資料のひとつである試算表は、折に触れて銀行に提出をしているとおもいます。

そんな試算表を手に入れたものの、

「これじゃ何も判断できないや。この会社はどうやって経営管理をしているんだろう。。。」

と銀行員に思われてしまうと、取り返しがつかないことにもなります。

貰ったはいいけど全然使い物にならない試算表というのは、銀行としてはその会社の評価を低くすることなってしまいます。

銀行員に「貰っても意味がない試算表」だと思われないため、そして事業に活かすためには試算表を正しく作成してみましょう。


銀行に渡しても意味がない試算表3選


銀行に渡しても意味がない試算表となるため、注意すべきものを説明していきます。

発生主義で日々の経理が行われていない試算表

銀行員が試算表を貰ってみると、「なんだかやたらと売上がデコボコしているなぁ。」

と事業なので当然、「波はあるものだよね」とおもっていると、

「どうやら、この試算表は発生主義ではなく現金主義で作られているのでは。。。」

と感じる試算表というのは、わりとあるものです。

決算では発生主義にするけど、期中は「楽だから」ということで現金主義で試算表を作っている、という場合もあるでしょう。

しかし、現金主義の試算表は、銀行員にとっても意味のないものになってしまいます。

「試算表だと赤字になっている。」

でも、「発生主義で作り直したら利益になるのでは。。。」

「どっちなんだろう。」

「うん、面倒だからもうこの会社の試算表を真剣に見るのはやめよう。」

といったように、現金主義の試算表だと経営管理が出来ていない会社だと思われてしまいます。

現金主義の試算表だと、下手をするとその試算表に前期の売上が計上されているということもあります。。。

なので、決算ではきちんと発生主義にしているということでも、試算表の段階でも発生主義で経理を行いましょう。

じぶんで経営管理をする場合にも、正しく発生主義の試算表を確認したほうが間違いがありませんから。

減価償却費が計上されていない試算表

「いやー、今期は大幅な黒字で来てるから決算も期待しててよ。」

と社長が言っていた会社の試算表を、ウキウキしながら見せてもらうと、

「あれっ、減価償却費がないなぁ。。。」

「この試算表だとたしかに黒字だけど、減価償却費を入れると赤字になる。」

「まあでも、キャッシュフロー的には。。。」

とはおもうものの、あるべき経費が計上されていない試算表だとそれもまた、その会社の業績の把握ができないということがあります。

減価償却費もないけど、「ここは税込経理のはずだけど、消費税の概算計上もしていないぞ。」

などとなってしまうと、銀行員としてはもうお手上げです。

試算表の段階でも、減価償却費などは月割にして概算で計上する。

そうすることによって、決算とのブレが少なくなるものです。

決算書には計上している科目で、試算表に載せていないものがあれば、

「何か試算表に計上するもので漏れているものはないかな。」

と確認して、決算書と同じ精度で試算表を作成するようにしましょう。

仮払金などの不明な科目が多い試算表

発生主義でなかったり、あるべき減価償却費などの科目が計上されていない試算表は、銀行員にとっては使い物にならないものです。

そして、仮払金などの一見してよくわからない科目が多い試算表も困るものです。

仮払金が多いということは、

「試算表の段階では意図的に経費を外して、利益に見せようとしている。」

のか、

「経理が杜撰で、内容を把握していないから仮払金になっている。」

かのどちらかを疑われてしまいます。

この場合には、どちらだからいいということではなく、経費を除外している場合には、

「つまらないテクニックで誤魔化そうとしている。」

試算表とみなされるたり、

「経理が杜撰なら、決算書も信頼できない会社。」

と銀行にみなされる可能性があります。

「仮払金の明細を見せてもらえないですか。」

というのは、銀行員としても手間ですし、

それを言われるということは、試算表の精度や会社の経営管理が疑われているということになります。

試算表の段階でも、仮払金や不明確な科目は極力なくすようにすべきです。


まとめ


試算表は、銀行融資のためにつくるものではなく、タイムリーに経営を把握するために作るべきものです。

それが会計のルールに則っていなかったり、あるべき科目が計上されていないような試算表で経営管理をしていても、得られる効果が低いものです。

また、その試算表で銀行に経営報告をしても、「何の意味もない」ものになります。

意味のない経営報告ほど、「あそこの会社の試算表は見たってムダなんだよな。」

と銀行員は思ってしまいます。

「試算表がこの精度では、今後の成長は見込めないな。」

と見透かされないためにも、試算表を作るときにも本格的に決算書を作っているときと同じ姿勢で作成していくことをおすすめします。


【おわりに】

アーセナルの選手では、ウーデゴールよりもスミスロウの方が現代的な選手で期待が持てますよね。

あまり熱心にウーデゴールを使わなくていいのでは、とアルテタ監督に助言をしたいです。


【一日一新】

ある紅茶

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