銀行融資を受けたあとに、無駄遣いしないための3つのコツ

事業を続けるコツは、無借金経営ではなく、借金があってもお金がなくならない状態をつくるということ。

でも、お金を持ちすぎるとムダな投資を行なってしまう誘惑に駆られるかもしれません。



経営が危機に陥らないコツは、銀行融資を受けるということ


経営が行き詰まる理由の多くは、「赤字だから」ではなくお金がなくなったからです。

ぎりぎりの資金繰りでお金がなくなるリスクを負うくらいなら、銀行融資を受けて常にお金を多く持っておく。

こういったことをいうと、必ず、

「借入が多いと、いざというときに返済できないと大変じゃん。」

「無借金の方が、経営のリスクが低いでしょ。」

といったことを言われることがあります。

そんなことはありません。

資金繰りの鉄則は、

「借入をしてでも、お金は多く持つべき。」なのです。

もし借入をして事業に失敗しても、よほどのことがない限り、その借入の返済は割賦返済ですみます。

1億円の借入金があったとしても、銀行は「すぐに一括で返せ。」とはなりません。

たとえば、

借入金が0円で、預金残高が1,000万円。

借入金が5,000万円で、預金残高が6,000万円の場合。

では、借入金がある方が経営の選択肢が増えます。

1,000万円よりも5,000万円の方ができることが増えるのは、当たり前なことですよね。

しかし、お金を多く持つと安心してしまい、慢心から無駄遣いをしてしまうことがあります。

いくら「資金繰りに余裕を持つために借入をすべき」だとしても、それは売上を上げるために使うべきお金。

事業とは関係ないような無駄遣いをしていると、すぐにお金がなくなってしまい銀行からは

「もう貸せません。」

と言われてしまいます。


お金があるからと、無駄遣いをしないコツ


それでは銀行融資を受けて、お金が増えたあとに無駄遣いしないコツを確認していきます。

銀行口座を複数に分ける

銀行の口座は、普段使用する資金決済用の銀行口座だけを持っておくというのは、おすすめできません。

事業を営むのであれば、銀行口座は複数持つべきです。

たとえば、「売上入金用の口座、支払い用の口座、税金の支払い用の口座、利益分を貯蓄しておく口座。」などといったように複数の口座を持つ方が、お金の管理がしやすいものです。

さらに、無駄遣いをする可能性があるのであれば、銀行から融資を受けた余剰資金用の口座も持っておくといいといえます。

そして、普段はその口座をみないようにしてみましょう。

その銀行口座は、定期預金などにして引き出すことにちょっとした抵抗があるようにしておくこともいいことです。

ただし、絶対にやってはいけないことがあります。

お金が余っている余剰資金があるからといって、そのお金を使わないために保険に加入することはやめましょう。

余ったお金を貯めておくことには、保険は絶対に不向きです。

保険を貯金と考えて、加入すると必ず元本割れすることになります。

無駄遣いしないためには普段は見ないように別口座にしながら、いざというときに使えるように流動性は保っておくのがポイントです。

「いま融資を受けてお金がダブついているんだよね。」

といったことを保険屋に話すのは、やめましょう。

「じゃあ、社長。保険で運用をしましょう。」

とお金のプロからしたら、摩訶不思議な話になります。

「保険でお金を運用することはできません(損をすることはできます)。」

銀行から融資を受けて、余剰資金があるなら銀行の口座を新たにつくる。

そして、その口座のことは忘れてみる。

実質的にはいくら持っているのかを、確認する

銀行から融資を受けて、預金残高が6,000万円になった。

これによって、お金は間違いなく6,000万円持っていることになります。

しかし、銀行から借りているので借入金は5,000万円ある状態です。

このような状態であれば、月末などに「預金残高−借入残高」の計算をしておきましょう。

「預金残高はこれだけあるけど、借入残高があるから実質的には1,000万円かぁ。」

「心を落ち着ける必要があるなぁ。」

と冷静になれますよね。

銀行融資は借りたお金なので、返さなければならないお金。

そのために、預金残高だけではなく借入残高も確認しましょう。

経理をじぶんでやる

無駄遣いをしてしまうというのは、無駄遣いだったかどうかを判断しなければなりません。

そのためには、いくら使う予定で実際にはいくら使ったのかの予実管理もしなければなりません。

ただ、予実管理に難易度が高いと感じることもあるとおもいます。

それでしたら、まずは経理をじぶんでするということがおすすめです。

「これだけ儲かった。思ったよりも経費を使いすぎた。」

こういったことに素早く気がつくためには、経営を管理できてなければ難しいことです。

経営管理の第一のポイントは、経理をするということ。

「経理っていうけど、クラウド会計を導入したら全自動で、何もしなくても経理ができるっていってたけど嘘じゃん。」

と思っている方もいることでしょう。

たしかにクラウド会計(呼び名が最先端な感じじゃないですよね)は、全然全自動じゃないです。

経理を会計ソフトに入力をすると考えると、難しく感じてしまうのであればエクセルに入力をしていきましょう。

入金用のシートと出金用のシートを作成して、残高を確認するだけでもどの程度儲かったのかを確認できるはずです。

経理をじぶんですれば、事業の修正も素早くなるはずです。


まとめ


お金がないと、事業が立ち行かなくなりますが、お金があると無駄遣いの衝動に駆られてしまう気持ちはわかります。

であれば、銀行口座を分けてみないようにするか、しっかりとじぶんで計算をしていきましょう。

事業を営む理由は儲けるためです。

儲けがあるからこそ、その結果として社会に貢献ができるのです。

儲けるためには、銀行融資を受けてでもお金を持ち無駄遣いしないように経理をする。

人生を賭けているのであれば、これは必須なことです。


【おわりに】

早いところだと今日で仕事納めですね。

わたしは、年末だからといって完全オフにはしないで営業します。

それも楽しいと感じることが、独立をしているという価値だとおもいます。


【一日一新】

ある喫茶店ランチ

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