銀行員が知りたいのは、すべて決算書に関すること

銀行員が経営者に聞きたいことは、すべて決算書に関することです。



銀行員は、すべての企業に融資をしたいと考えている


銀行員が人事評価で一番評価される部分は、融資量をどれだけ上げたかということ。

いわゆる、融資をいくら行ったかで評価が大きく変わってきます。

毎朝のミーティングも、メイン論点は融資案件の進捗状況に関してになります。

前日の営業活動で、融資見込み先が多く見つかれば、意気揚々と安心してミーティングに挑めます。

逆に前日に見込み先が全くなかったりすると、ミーティングに参加するのが辛くなるほど。

そんな現場の銀行員は、出会ったすべての案件で融資をしたいと考えています。

その会社の業績が良ければ、増加運転資金のニーズはあるのかどうか。

業績が悪い場合には、4号や5号の認定を取って、なんとか融資ができないかと日々考えています。

その月にいくら融資を実行できるのかが、銀行員の関心のすべてです。

そのためには、まずは融資ができる見込み先を多く探すことが営業活動の使命になっています。


銀行員が知りたいのは、すべて決算書に関するのこと


そんな銀行員が、知りたい情報というのは、すべて決算書に関することです。

どのような内容の事業を、どれだけ本気で経営しているのか。

その業界の動向は、どういう状況にあるのか。

融資した資金で、高級車や株式投資ををやったりしないかなど。

また、事業と関係ないことに資金を突っ込まないかどうか。

ということ定性的な部分も、もちろん関心があり大事な部分です。

しかし、それ以上に銀行員が関心があるのが、決算書に関する部分になります。

たとえば、

繰越利益剰余金はいくらなのか。

税引き後当期純利益はいくらあるのか。

借入金は、いくらあるのか。

売上は伸びているのか、それとも下がっているのか。

売上と粗利益の関係は、どのように連動しているのか。

融資をした後に、借入金の返済ができるのかどうか。

まさか、粉飾決算はしていないだろうかどうなんだろう。

など、その会社の経営者との仲を深めること以上に、決算書に関することを中心として確認したいと考えて営業活動をしています。

その経営者が、繰越利益剰余金の動向を把握していたり、いかに粗利益額や粗利益率を上げることに邁進しているかということを感じると、銀行員の評価は高くなります。

また、資金繰り表は作成しているのかどうか、その資金繰り表は実績との乖離がどの程度になっているのか。

試算表や月次決算書を、毎月タイムリーに作成しているかどうかも銀行員の評価が変わる部分です。

「おれは、いいモノを創ったあとのことは知らねぇ。」

という経営者では、その事業の先行きが心配になってしまいます。

「いま上げるべきは、顧客単価なのか、顧客数なのか。」

このような、決算書に直結することベースに経営をしている経営者に出会えると、応援したくなり融資をもっとしたいと考えるようになります。


自分ごととして、決算書をみよう


「決算書は、何が書いてあるのか分からないから見ないようにしている。」

そのようなことをいう経営者の方がいます。

それでは、経営の状態がわからなくなってしまいます。

会社の決算書は、経理のものや、税理士のものではありません。

経営者で、大株主である社長自身のものです。

そういった意識で、じぶんが経営する会社の決算書内容をしっかり把握することは、経営の最低条件です。

借入金の元金返済は、毎月いくらあるのか。

減価償却費は毎月いくらなのか。

売上や利益だけではなく、上記の質問についても常に把握している状況でなければなりません。

当期純利益が出れば、お金が貯まるような経営状況になっているのか。

当期純利益が、出ているのにお金が減っている経営状況なのか。

当期純利益が出ている黒字会社なのに、お金が減っているなら、その要因はなぜかということは、絶対に把握しておくべきです。

業績が良いときも、悪いときも、常に融資を受けられる状況にある会社は、経営者が決算書の内容に明るい会社です。

決算書に明るければ、銀行員と親密に話すことができますし、コンサルタントに法外な報酬を払う必要はなくなりますよ。


【おわりに】

言ったことを、言ってないと本気で言う人。

どんどんその人の周りから、人がいなくなっていくと思います。

すみませんでしたが言える人の方が尊敬できますよね。


【一日一新】

あるお店のチキンカツ

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