設備投資を考えているときは、銀行から設備資金として融資を受けることが、事業安定の第一歩になります。
今回は、設備資金として融資を受けられる金額の考え方について書いていきます。
自己資金で設備投資をやらないほうがいい
「そうだ、銀行融資を受けよう。」
と考えた際には、融資を受けたお金を何に使うのかという、「資金使途」の説明が重要なポイントになります。
その資金使途は、大きく運転資金と設備資金にわけることができます。
そのうちの設備資金というのは、「商品や材料仕入れ以外」の資産の購入が、設備資金ということになります。
たとえば、「店舗や工場の開業費用、土地や機械、車などの購入費用。」が、設備資金に該当するといえます。
設備投資を行う場合には、金額が大きくなるので自己資金で投資をするのは、やめたほうがいいです。
「うちは自己資金があるから。」
という状態でも、銀行から設備資金として融資を受けることによって、その設備投資が失敗した場合に備えて自己資金を取っておくべきだからです。
また、設備投資の効果は何年にも渡るので、設備資金として銀行融資を受けて割賦返済をすることが、資金繰りにも効果的なことになります。
設備資金で借りたお金は自由に使えない
運転資金よりは設備資金のほうが、通常は借りられる金額が大きくなります。
だからといって、「銀行から多額の融資を引っぱるために、本当は運転資金だけど、設備資金として融資を申し込もう。」
としたとしても、自由に使える金額が増えるわけではありません。
運転資金として融資を受けた場合には、その融資を受けた金額は普通預金に入金され、自由に使うことができます。
しかし、設備資金というのは、
「金銭消費貸借契約書を記入する際に、銀行に設備資金の購入先に対する振込用紙を提出する。」
ことになるので、銀行融資を受けたお金は銀行によってすぐに支払われてしまい、実際には手許で使えるお金とはなりません。
「えっ。振込用紙なんて提出しなかったけど。」
という場合には、融資された金額は通知預金といって、設備資金の購入にしか使えない口座として、お金は拘束されることになります。
日本政策金融公庫で設備資金の融資を受けた場合には、振込用紙を提出したり、通知預金とされることは少ないといえます。
とはいっても、
「設備資金として融資を受けたのに、その設備投資をしないで、他のことに融資を受けたお金を使ってしまう。」
といったことをすると、次の融資の際にばれることになり、次の融資が受けられなくなるといったペナルティを受けることになります。
設備資金はいくらまで借りられるのか
それでは、設備資金というのはいくらくらいまで銀行融資を受けられるものなのでしょうか。
銀行が設備資金として融資をする際には、
「いまその設備投資を行う必要があるのか。」といったことや、
「その設備投資をした後に、その設備の生産能力に見合う売上高が見込めるのか。」
といった投資の妥当性を、審査のポイントとします。
設備資金の融資は、運転資金の融資とくらべても長期間となることが多いため、銀行としても慎重に審査を行うことになります。
その設備資金が妥当かどうかの判断は、投資効果や償還能力といったもので行われます。
投資効果で判断
投資効果としては、
「設備投資によって売上がどれだけ増え、新たなキャッシュを生み出したのか。」といっことや、
「設備投資を行なったことにより、どれだけ今後の経費を削れるのか。」
といったことで判断します。
そして、実際に融資が実行されるためには、回収期間が少なくとも設備の法定耐用年数以下であることを示すが必要があります。
償還能力で判断
償還能力としては、新たに受ける設備資金だけではなく、現在の借入総額と設備投資後の予測損益を確認することで行われます。
これは、いわゆる債務償還年数で計算されます。
この債務償還年数が10年以内であることが、償還能力として求められます。
なので、債務償還年数が10年以内に収まれば、その設備資金は妥当な金額だと判断されます。
しかし、10年を超えてしまうと、さらに綿密な事業計画書を銀行に求められるか、設備投資の金額の見直しを銀行から迫られるということになります。
まとめ
銀行融資というのは、返済見込みがあるから受けられることになります。
設備投資というのは、それを行なったことによって事業がさらに強くなるということを示さなければなりません。
なので、投資効果と償還能力があるということを銀行に対して、示していく必要があります。
【おわりに】
プレミアリーグのリヴァプールが、後半のアディショナルタイムにGKが勝ち越しゴールを決めました。
リヴァプールは残り3試合で一試合も負けられないことになっているので、かなりシビれました。
【一日一新】
マンガ 三国志