独立しようしたときに、銀行融資を受ける場合には自己資金が必要です。
その自己資金が必要な理由を説明していきます。
創業融資を受ける場合には自己資金は必要
「これから会社をやめて、事業をやっていこうと思ってるんだ。」
となったときに検討することのひとつが、「創業資金をどう用意するのか」ということですよね。
「事業を立ち上げたとしても、うまくいくかどうかわからない。」
「だから、銀行から融資なんて受けずにスモールスタートでいくべき。」
このように、「事業とは自己資金の範囲内でやるべきだし、自己資金が貯まってから事業を始めたほうがいいよ。」
といった話しも一理あります。
しかし、事業を始めたからといっても、すべての人がうまくいくわけではありません。
だからこそ、自己資金は多いほうがいいですし、自己資金を貯めてから事業を始めるべきです。
とはいっても、
「事業を始めて1年近く経ったけど、思っていたようにうまくいかずお金がどんどん減っている。」
となった状態で、「やっぱり銀行から融資を受けよう。」
と考えても、創業時に創業融資を受けることに比べると、難易度がかなり上がってしまいます。
事業を始めて数ヶ月間、売上もほとんどなく、よくわからない経費が多い赤字の試算表を見せられると、
銀行員としては、「このひとは本気で事業を営んでいるんだろうか。」とその事業に対する姿勢に不信感を持ってしまいます。
なので、事業を始める場合には、
「万が一事業がうまくいかなかった場合に備えて、お金にも心にも余裕を持つために創業時に創業融資を受けましょう。」
それによって、少しでも生き延びることができる時間を稼ぐべきです。
「これから事業を始めます。なので融資をしてください。」
といったことに比べて、
「事業を始めたけど、うまくいっていないので融資してください。」
では、銀行が持つ印象は大きく変わってきます。
その創業融資を受けるためには、自己資金をある程度用意しておくといった姿勢が大切になります。
自己資金で本気度を確認している
創業融資を受けるにあたっては、事業計画書の提出が必須になります。
その事業計画書というのは、言ってしまえば「何とでも書けるもの」といえます。
何とでも書けてしまう事業計画書の評価の拠り所となるのが、自己資金をどれだけ用意できているのかといったことです。
「3年前からこの事業を起ち上げるために行動してきました。」
と融資の申込みをしてきた人の自己資金が、3年前からコツコツと貯まっていることが預金通帳から確認できれば、
「このひとは信じられそうかな。」
といったことを銀行員としても考えるものです。
これが、「自己資金が全くないか、借入希望額に対して少なすぎる金額しかない。」
という場合だと、「この事業計画書は絵に書いた餅なんじゃ。」
と感じてしまい、事業計画の熱量も疑われることになり、希望する融資金額に届かなくなってしまいます。
このように、銀行は自己資金額を確認することで、これから取り組む事業がどの程度実現可能かの確認をしているということになります。
自己資金は、本気度を確認するのにわかりやすい数字といえます。
自己資金の信用度を確認している
日本政策金融公庫の新創業融資では、「自己資金額の9倍までの融資を受けれられる。」となっています。
とはいっても、多くの場合には自己資金額の2倍から4倍くらいの金額が、創業融資として実行されているようです。
たとえば、創業にあたって1,000万円の資金が必要であれば、自己資金は300万円ほど用意をしたほうがいいといえます。
すると、ここでひとつ考えることがあるとおもいます。
「見せ金として自己資金をどこかから一時的に借りてくれば、融資の金額は上がる。」だろうと。
だからといって、自己資金を用意できないからとどこかから「お金をひっぱってくる」というのはやめたほうがいいです。
銀行は創業融資にあたって、通帳の履歴を確認することになります。
その履歴も半年から1年程度分は確認します。
通帳を確認していて、いきなり200万円の入金などといったことを見つけた場合には、
「この200万円の入金はなんですか?」
といったことを質問することになります。
そして、その200万円を他から借りてきた「見せ金」だったということが判明すると、やはり希望金額の融資を受けることは難しくなります。
「源泉徴収票などで確認した収入と比べると、自己資金が多くなっている。」
「通帳に突発的な入金があり、自己資金が多くなっている。」
といったことがあると、その自己資金の出処は疑われてしまいます。
もし、このような金額が得体の知れないお金でなければ、銀行に予め説明をしましょう。
自己資金が創業融資には必要だということで、見せ金をつくっても銀行にはバレてしまいます。
銀行は、自己資金額で事業の本気度を確認し、その自己資金に見せ金がないかどうかということで信用度を確認しています。
まとめ
これから事業を始めようとしているであれば、コツコツできる範囲で自己資金をつくっていくべきです。
とはいっても、事業がうまくいかない場合にも備えて創業融資を受けることも検討しましょう。
その際には、自己資金があなたの本気度や信用度を映す鏡となります。
【おわりに】
ヨーロッパリーグ準決勝でアーセナルは敗退してしまいました。
この大会で優勝できないと、今後数年に渡ってもっとチームが弱体化してしまうといった一戦だったので、本当に悲しいです。。。
【一日一新】
あるスパゲッティサラダ